スマッシュが浮くにはいくつかの原因があります。先日もバドミントンの練習に行くと「スマッシュが浮くんですが・・・」と質問をHさんから受けました。
実際に見てみるとHさんの場合はあきらか。
私「その打ち方は、誰かに教わったのですか?」
Hさん「ある上級者に聞きました」私「そうですか。その知識は間違っていません、しかし極端すぎますね」
Hさんの考えは間違っていませんが、結果的にスマッシュが浮いてしまう要因になってしまいました。Hさんのスマッシュが浮く原因は。そして、スマッシュを浮かないようにするにはどうすれば良いのか?を書いていきます。
スマッシュが浮く原因
スマッシュが浮くのは、打点が低いから。Hさんの場合もまさにそうでした。なぜそうなったかというと、上級者からのアドバイスを間違って取り入れてしまった。
20年以上前の指導では、スマッシュの打点は頭の真上でした。できるだけ角度をつけるために、「腕が耳につけろ!」そういう指導が普通だったのです。たしかに打点が高くなるので、スマッシュも浮きません。しかし現在ではスイングスピードは落ちるし、肩を痛めると言われています。
だから上級者は、Hさんに「腕を伸ばしすぎると良くないから、自然と腕が上がる位置でスマッシュを打つと良いよ」と言いました。
このアドバイスは「ゼロポジション」と言われ、力が入れやすい肩の位置になります。このアドバイスは正解なのですが、Hさんの「自然と腕が上がる位置」は極端に低すぎたのです。頭の頂上あたりが打点になっている。これでは低すぎます。
では次にスマッシュを浮かないよう改善方法を書いていきます。
- 腕を上げる
- 8~9割の力で打つ
- 左足に乗りながら打つ
- 手首を動かす
腕を上げる
腕をもっと上げることで打点が高くなります。ただし、上げすぎると良くないので、だいたい肘の位置が自分のあご~鼻あたりになるように。
そしてもう一つ、肘の角度を広げましょう。打点が下がるということは肘も下がっているそして、肘が下がると角度も狭くなります。
肘をピンと限界まで伸ばす行き過ぎ。肘の角度は110~150度になります。90度でも良いと書籍に載ってる時もありますが、打点が低くなりがち。私も書籍の影響で実践してみるとスマッシュが浮いてしまうことに。スピードは速いがカウンターを食らうことが多くなりました。
経験上、身長が180センチ以上の人は、肘の角度が90度でもいいですが、それ以下の身長の人はおすすめしません。
左足に乗りながら打つ
スマッシュを打つ時、後ろ側に重心が残っていると浮く。左足に乗らないで右足に重心が残っているから。
通常スマッシュは右足に体重を乗せ、腰を回転させながら、左足に重心を移動して打ちます。左足に体重を移さないで右足重心でも打てますが、クリアと同じ打点(頭の上)になり浮きます。
浮く以外にもデメリットがあって、前に出る一歩が遅くなります。相手の返球で前に落とされると一歩出遅れるので不利になるのです。
8~9割の力で打つ
浮かないコツは、少し力を抜いてスマッシュを打つこと。全力で打つと、力みから肘が下がりやすくなるから。肘が縮んだ状態て打っているのです。打っている本人は、必死なのでなかなか気づかない。
少しだけ力を抜いてスマッシュを打つと、肘が伸びやすくなります。その結果、スマッシュが浮かないで、良い角度で打つことができる。そして少しの脱力は腕がムチのようにしなるから、スマッシュスピードも上がり一石二鳥。
手首を動かす
少しだけ手首を内側に巻き込むように打ちます。ボクシングでいう「コークスクリューブロー」のように打つのです。そうすると、ラケットの面が下を向くから浮きません。
たまに手首を内側に返っていない状態で、打つ人をみか見かけます。ネットに引っかからないように気を付けているでしょう。そういう人はぜひこれを試してください。
あまり極端にやると今度はネットにかかりやすいので、少しだけ手首を動かしましょう。