初心者、初級者の試合の場合、ドロップはかなり有効なショットです。ドロップが上手く打てると相手はネットより下側から打つことになる。
下側からシャトルが飛んでくるということは、相手は攻撃できない。自分に攻撃権があり、有利な体勢で試合を進めることができます。
だからドロップを覚えることは重要です。
またネットギリギリに打てると、1発でエースが取れるし、仮にエースがとれなくても相手の体勢を崩れているので、相手のミスショットが増える。返球が浅くなり、次の攻撃的なショットにつなげることができます。
ドロップの打ち方のポイント
動画の18秒~30秒をご覧ください。
ドロップとは自分の頭の上に飛んできたシャトルを、相手コートのサービスラインよりも前に落ちるように狙って打つショットです。ラケットはシャトルに対してフラットにまっすぐ当てます。
ポイントは、シャトルがラケットに当たる瞬間に力を抜くこと。
それまではスマッシュやクリアと同じ打ち方をしてください。相手がシャトルを上げてきたら、半身で構えを取ります。そして「スマッシュを打つぞー–」と見せかけて、シャトルを打つインパクトの瞬間に腕の力を抜いて打ちます。
スマッシュの場合、インパクトの瞬間に腕に力を入れます。しかしドロップは反対。インパクトの瞬間に脱力するのです。
他にもドロップの打ち方やコツなどを書きます。
- 肘を高くとる
- 手首を後ろに返しながら打つ
- ドロップが浮くときの対処法
- ドロップの軌道を正確に把握する
肘を高くとる
ドロップを打つときに、「力を抜く」と言うと、打点が下がってしまう人が多いです。まずは打つときに肘が上がっているか、確認してみましょう。
シャトルを高い位置で打たないと、球足が長いドロップになったり、ネットに引っかかりやすい。そして「攻撃はない」と相手は思い積極的に前に出てレシーブをされてしまいます。
肘の意識を忘れずに、打つようにしてみてください。
ドロップが浮くときの対処法
腕の力ですがほぼゼロにしてください。あと少し力を抜くとラケットを落としてしまうくらいが最高に良い。
ドロップの打ち方のポイントでも紹介した、「インパクトの瞬間に力を抜くこと」の最上級版と捉えてください。
と思われるかも知れません。しかし大丈夫です、スマッシュを打つふりをしているので、ラケットにある程度の勢いがついている。だから、力を抜いてもシャトルはネット前まで十分に飛んでくれます。
初心者は逆に脱力が足りないため、ネットの中間くらいまでシャトルが飛んでしまいます。そのためよいドロップになりません。力を抜いて浮かないドロップを打ちましょう。
手首を後ろに返しながら打つ
1分3秒から見てください。手首を返すことで球足の短いドロップが打てます。ドロップ以外のショットは基本手首を返しません。そのかわり鋭い球を打てます。
ドロップの軌道を正確に把握する
軌道を確認すると、打った後少しだけシャトルが上向きに飛んでいるのがわかります。この軌道にするためには打点に気を付ける。
打点はクリアとスマッシュの中間。打点をスマッシュのように前にし過ぎると、シャトルが下向きに飛ぶ。
さきほど紹介した、「手首を後ろに返しながら打つ」も合わせるとネット際に落ちるドロップがキレイに打てるようになります。
使い過ぎに注意する
相手にスマッシュを打つと見せかけて、ドロップを打ち、それが決まると「してやったり!!」と感じて、とても爽快感があります。
その爽快感を追い求めて何度もドロップを打つと相手に読まれやすいので、いつも打たずにたまに織り交ぜる程度にした方が効果的です。
そしてダブルスの場合、相手が体勢を崩しチャンスボールが返ってきたときにドロップを打ち、そのショットをミスするとパートナーにかなり痛い視線をあびることになります。
ドロップの使いどころは間違えないようにしましょう(笑)
ドロップとクリアと組み合わせる
私が初心者の頃、一番嫌な対戦相手は50代でドロップとクリアの上手い方でした。決してフットワークは速くない。そしてスマッシュも速くない。
しかし、クリアとドロップを交互に打たれ、毎回ラリーの長い試合になります。試合後はヘトヘトです。
なかなか勝てずに苦い思い出ですが、シニアになってもこんな戦法で勝てるんだと身をもって教えてもらいました。