バドミントンで経験者のような、速いスマッシュを打ちたくありませんか?
私が初めて競技としてのバドミントンを見たとき、その速さと激しさに衝撃を受けました。「公園で行う羽根つきの延長だろ」ってバカにしてましたから。
当時の私はベンチプレスなどの筋トレも行っていたので、速いスマッシュを打てると思っていた。しかし打ってみるとメチャクチャ遅くて落ち込みました。
その後、基本をしっかり教えてもらい、短時間でそれなりのスマッシュが打てるようになりました。
逆に同じ時期に始めた友人は、自己流でずっと打っているため何年たっても速いスマッシュは打ててません。
スマッシュは打ち方やフォームが大切です。筋力ももちろん必要ですが、まずはポイント押さえることが一番重要。それでは初心者が気を付けるべき大事なポイントを書いていきます。
スマッシュの速さを出す打ち方
バドミントンのスマッシュの速さを出す打ち方は、6つのポイントがあります。
がむしゃらに力任せに打っていてもスピードが出ません。スマッシュの速さを出すためには正しい打ち方と、スイングスピード(ラケットを振る速さ)を上げることが重要。
スマッシュの速さを出すには、「ラケットを力いっぱい振る」これは間違いです。ここは本当に重要なのでよく覚えてください。ラケットをいかに速く動かすかによってスマッシュの速さが決まる。
ラケットを速く動かすために下にポイントをまとめました。
- バドミントンのスマッシュとは【注意点】
- 半身になって骨盤を回す
- スマッシュを打つ瞬間までは脱力する
- シャトルの落下地点より後ろに行く
- 回内を使う
- 高い位置で打つ
ではこれらのポイントを説明していきます。
バドミントンのスマッシュとは【注意点】
初心者がまず最初にマスターしたいと思うショットのNo1ですね。
一般的にスマッシュは相手コートに叩き込むことですが、初心者にとっては「崩しのショットでもある」こともつけ加えます。
注意点としては、初心者が上達するためにはスマッシュを速くすることの他にも、相手を崩して攻めていかなければなりません。ヘタにスマッシュが速い初心者は上達が止まる可能性すらあります。
なぜなら、力いっぱい打つのでミスが増えて、得点よりも失点が増える。またレシーブが上手い相手だと一発のスマッシュで決められないと、その後何を打っていいのかわからなくなる。
相手コートにスマッシュを突き刺した瞬間は良いですが、それよりも大切なのは試合に勝つこと。だから速いスマッシュをマスターする気持ちと、相手の崩す考え方の両方を持っておかなければならないのです。
半身になって骨盤を回す
よく初心者で見かけるのは、半身にならず正面を向いてスマッシュを打っている。それは腕の力だけでラケットを振ることになります。
半身になり、骨盤を回すことができると腕に力を入れなくても、自然に腕が動きラケットが触れることが実感できるでしょう。
骨盤とは腰の横に手を当てた時に出っ張っている骨のこと。
昔に、「腰を回して打て」と言われてもどう回すのだろうと思いました。
8分14~24秒をご覧ください。骨盤がきれいに動いています。半身になって骨盤を130度ほど回すと、ちょうどスマッシュが打てます。
半身になり腰をひねることで、ラケットに勢いがつき、自然と腕も回り、肘、手首とスピードに乗ってラケットを振ることができます。
注意点:最初から腕に力を入れるのではなく、骨盤が回っているときに力を入れる。
スマッシュを打つ瞬間までは脱力する
力を思いっきり入れるのはスマッシュを打つ瞬間だけです。スマッシュを打つ前からグリップを力いっぱい握っていると、肩、肘、とうまく力が伝わらず、結果ラケットスピードが上がりません。
ガチガチに力を入れると腕がうまく動かず、その結果ラケットを振るスピードが遅くなりスマッシュの速度も上がりません。だから、できるだけ打つ瞬間までは、力を入れない意識を持ちましょう。
バドミントン世界ランキング1位の桃田賢斗選手も『スマッシュはシャトルが当たる瞬間だけ力を入れればよい』というようなことを発言しているので、とても大事なことです。
この発言は打つ瞬間までは脱力して、スイングスピードを上げるという意図から。しかし、この言葉を初心者にそのまま当てはめると失敗するケースが多くみられます。
桃田賢斗選手やほかのトップ選手は、体の使い方や感じ方がとても繊細で敏感です。しかしながら、初心者はそこまで体の感覚について、よくわかっていません。
「打つ瞬間」に力を入れろと教えると、かなり早い段階で力を入れ始めます。余分な力を入れるとスイングスピードが落ち、スマッシュの速度は下がります。
改善策は「8割の力で打つ」。全力でスマッシュを打つをラケットが速く動いているかよくわからないから。少しだけ力を抜くことでラケットを振る感覚がつかめてくる。
感覚がわかってきたら、こんどは全力でスマッシュを打つように練習していきましょう。
「なぜ自分は筋力があるのに、スピードが上がらないんだ」という人にもおすすめな練習方法ですよ。
シャトルの落下地点より後ろに行く
パワーをシャトルに伝えるために正しいポジションがシャトルの落下地点の少し後ろです。
スマッシュを打つ時に、シャトルの落下地点に半身になりながら先に入り、骨盤を回して打つことで速いスマッシュが打てます。
落下地点に入るのが遅れると、腰を回す時間がなく、腕だけでラケットを振ることになり(手打ち)、その結果は遅い球しか打てません。
赤いところがシャトルの落下地点。
落下地点の後ろから打つことで、自分の体重を後ろから前にかけられるため、よりパワーがシャトルにのり速いスマッシュが打てます。
回内を初心者も必ず使う
手首をドアのノブを内側に回すように動かすのが「回内」。招き猫の手のように動かすのが「掌屈(しょうくつ)」と言います。
文章では分かりにくいので、動画を撮ってみました。
バドミントンではスマッシュはもちろん、クリア、ドライブ、プッシュ、レシーブなどほとんどのショットを回内を使うと強いショットが打てます。
逆に初心者にありがちなのが、掌屈を使ってしまう。そういう私も初心者の時、やっていました。手首が痛いし全然シャトルが飛んでくれない。
初心者でまだフォームが固まっていない時から、回内を使ってください。最初は違和感を感じて打ちづらく思うかもしれません。しかし、すぐ慣れます。
フォームが固まった後に、回内に変えるのは時間と労力がかかります。初心者のうちからすぐに使いましょう。そうすればスマッシュや他のショットの威力が格段に上がります。
高い位置で打つ
高い位置で打たないと、角度がつきません。スマッシュは相手コートに角度をつけて打たないと厳しい返球がきます。
「肘を高く」上げることで自然に高い位置で打てます。もちろん身長が高い低い等、個人差が出てきますが自分なりの高い位置でスマッシュを打てるようにします。
(もしあなたが男子高校生や社会人でしたら、ジャンプスマッシュに挑戦しても良いですね。)
画像のように、肘が下がっていると打点も低くなり角度もつかない。肘の位置は最低でも肩と平行になるように注意してください。
角度のないスマッシュを打つと、相手にドライブ(ネットに平行に打つ打ち方)でリターンされて、スマッシュを打った自分が不利な体勢になってしまいます。
スマッシュの角度があれば物理的にネットから下からシャトルが来るので怖いシャトルは返ってきません。もしレシーブで返されても連続して攻撃ができます。
打点は自分より少し前。自分の頭の真上ならクリアの打点になります。打点を少し右にとるのは人の体は正面で打つと、肘が伸びて力が入らないからです。
スマッシュの打ち方まとめ
スマッシュの打ち方は次の6つのポイント。
- バドミントンのスマッシュとは【注意点】
- 半身になって骨盤を回す
- スマッシュを打つ瞬間までは脱力する
- シャトルの落下地点より後ろに行く
- 回内を使う
- 高い位置で打つ
スマッシュは体全体が連動して、その結果スイングスピードが上がればスマッシュが速くなるのです。
これらのポイントを見て、自分に足らないところを重点的に意識してください。1つ1つ改善してくことで必ず結果はついてきますよ。