バドミントンで一番決まりやすく、エースの確率が高いショットであるプッシュの打ち方をマスターすると、「バシッッッ!!」と相手コートに気持ちよく決められます。
プッシュは相手のネット前に浮いてきた球を決めるショット。バドミントンの中で一番決定力が高いのです。(スマッシュよりも決定力がある)
プッシュをマスターしないと、相手の返球が甘くなっても得点できません。決めるべきところで決められないと、相手のミスを待つしか打つ手がなくなる。
また対戦相手はプレッシャーを感じないので、余裕をもってラリーを続けるでしょう。まず初心者が身につけるべきなのは「相手コートに突き刺さるプッシュ」です。
相手が「ネット前から打たれたらとれない」と思うプッシュの打ち方やコツを伝授します。
また初心者からの質問で「ボヨヨ~~ン」と威力がなく、角度がつかないプッシュしか打てないです・・・とよく聞きます。力いっぱいラケットを振っているけど、
- コート内に飛んでくれない。
- アウトになる。
- 振り遅れる。
それは正しい打ち方を知らないだけです。正しく打てば、それほど力を入れなくても良いプッシュを打つことができます。
プッシュの打ち方
ダブルスでは特に重要です。せっかくチャンスを作ってくれ、あとは決めるだけだ!という場面でプッシュを決めれないとパートナーとの雰囲気も微妙・・・しっかりコツを覚えましょう。
これを徹底して頭に叩き込んでください。プッシュはコート奥から打つ「スマッシュ」とは違い、ネット前から打つのが特徴。
「当たり前だよ!!」と言われそうですが、スマッシュと同じ打ち方をしている初心者をよく見かけます。スマッシュの大振りな打ち方をすると、相手の速い返球が来たら振り遅れます。ごくまれに会心のショットが打てますが、それ以上にミスが大量発生します。
動画の1分43~53秒を見てください。肘から先でコンパクトに打っています。肘を支点にして少しテイクバックを取りプッシュを打ちます。けっして肩は回しません。
注意点は打ち終わった後も肘を下げないこと。肘を下げてしまうと、ラケットを上げなおさないといけないため、相手の次の返球に対応できません。
「そういわれてもコンパクトに振るとショットの威力が落ちて、相手にレシーブされると思うんだよね」私が初心者のころ思っていたことです。
たしかに威力は落ちますが、プッシュは振り遅れないことが重要。もし1度で決めきれなくても、何度も連打できるとさらに甘い球が上がってくるし、相手が先にレシーブミスをします。
他にも大切なポイントを説明していきます。
- 構え方と立つ位置
- ラケットの持ち方
- プッシュの練習方法
- プッシュが浮く人の対処法
プッシュの構え方と立つ位置
下の動画の12~24秒をご覧ください。構え方がとても参考になります。
構え方を説明します。足は肩幅ほどに開き、ラケットを上げてシャトルを待つ。そして肘は肩より下げない肘が肩より下がると、手首でコネるような打ち方になり威力が落ちる。また角度がつかないため、球足が伸びたショットになります。
打点は必ず自分の身体の前で打つ。上級者は打点が頭の上でも打ちますが、マネしないように。初心者はまず自分の前で打つことで、角度のあるプッシュを覚えましょう。
そしてプッシュの立ち位置ですが、自分のシューズの先がショートサービスラインに触れる場所、または動画のように一歩下がってもよいです。
初心者はネットギリギリに立つ人が多いです。しかし前過ぎるとラケットがネットに当たってしまいます。また相手の返球が速かったり手の届く範囲が減り、守備範囲が狭くなります。必ずショートサービスラインに立ちます。
ラケットの持ち方
ウエスタングリップをおすすめします。なぜならシャトルに対してまっすぐに面が当たるためプッシュがやりやすいから。
そしてラケットのグリップは力まず軽く持つ。グリップを強く握ると、肘や肩、腕全体が棒のようになってしまうので。そうするとラケットを振るスピードが落ちるので威力やスピードのないプッシュとなります。
グリップは軽くもち、ラケットはムチを振るようにする。その時けっして手首はこねないように。
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ちなみに中上級者はイースタングリップで前腕を使い回内で打ったり、ウエスタンとの中間のグリップで打つこともあります。しかしまずはウエスタンで肘の使い方をマスターしましょう。
プッシュの練習方法
友達にネット越しにシャトルを下から投げてもらいます。コンパクトに肘先だけで打つようにします。
慣れてきたら、基礎打ちをします。友達にプッシュレシーブをしてもらいしばらくラリーを続けます。
次に1、2球ラリーをつづけ、3球目に鋭いプッシュを打ちこみます。それを5セットほど行います。
1週間も続ければ、プッシュの感覚が格段に上がりますよ。
プッシュが浮く人の対処法
自分より前で打ち、肘を上げる。それでも浮いてしまうならラケットの面を意識しましょう。画像のようにシャトルが当たる瞬間に、きちんとラケットの角度がついているか確認する。
ラケットの面が45度くらいになっていれば、しっかりと鋭角にプッシュが打てます。
間違ったラケットの形。せっかく打点を高く、前にしているのに、手首を後ろに反って打ってしまっているケース。シャトルを打つインパクトの瞬間にラケットの面がどうなっているのか、そして打点を確認しましょう。